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壬生寺

みぶでら

壬生寺

(京都駅周辺)

隊士の像や墓を祀る新選組ゆかりの地

壬生寺は、991年創建の律宗の大本山。広々とした境内は、新選組が武芸の訓練をしていた場所として知られ、近藤勇の胸像や八木家で暗殺された芹沢鴨ら隊士11名の合祀墓が祀られている。また、厄除け・延命のご利益がある本尊・地蔵菩薩像をはじめ、歯の健康を授ける歯薬師や学問の神様である一夜天神などから、様々なご利益を授かれる。

鎌倉時代創始の狂言で栄えた寺院

壬生寺は、近江・三井寺(現・園城寺)の快賢が、母の菩提を弔うために建立した寺院で、当初は小三井寺と呼ばれていた。1300年に、唐招提寺の僧・円覚によって仏の教えを身振り手振りで伝える無言劇「壬生狂言」が創始され、民衆への念仏の理解が広がり、多くの信仰を集めた。現在も壬生狂言は行われており、公演日は観賞に訪れる人で境内が賑わう。

壬生寺の主な見所

境内地図

壬生寺の一夜天神堂

一夜天神堂

一夜にして知恵を授ける学問の神

学問の神様として知られる菅原道真を、一夜天神として祀る堂。江戸時代に壬生寺の支院・寂静庵の託願の枕元に道真が立ち「壬生の地に我を祀るべし」と告げたために建てられたと伝わる。一夜天神とは、道真が讒訴により太宰府へ左遷される途中、壬生の親戚の家に立ち寄って一夜の名残を惜しんだ、という故事に由来する。一夜天神は「一夜にして知恵を授かる」として、学業上達のご利益を授かれる。

壬生寺の中院

中院

衰退から逃れて唯一残った塔頭

壬生寺の境内塔頭で、明治時代には、律宗の修行道場として使用されていた建物。かつて壬生寺には11の塔頭があったが、天明の大火廃仏毀釈で衰退し、現在は中院だけが唯一残っている。本尊は鎌倉時代作と伝わる十一面観音菩薩立像で、幸福や健康長寿のご利益があると伝わる。
節分や春の大念佛会、秋の特別公開時には堂の扉が開かれ、像が拝見できる。

壬生寺の壬生歴史資料館

壬生歴史資料館

口を開けて微笑む薬師如来を祀る

阿弥陀堂の地下階にある資料館。約30点の展示物は、寺宝や壬生狂言など寺にまつわる物が中心だが、新選組古文書などの貴重な資料も3点収蔵している。館内には、像の顔の微笑みが「は、は、は」と笑っているように見えることから歯薬師と呼ばれる薬師如来が祀られており、歯の健康のご利益があると言われている。

壬生寺の壬生塚

壬生塚

境内には新選組との逸話が残る

阿弥陀堂の奥にあり、新選組局長・近藤勇の遺髪塔や胸像、芹沢鴨ら隊士11名の合祀墓などを祀る。壬生を拠点としていた新選組は、壬生寺の境内で武芸や大砲の訓練を行っていた。また、沖田総司が境内に子供たちを集めて遊んだり隊士が壬生狂言を観賞したりと、様々な逸話が残されている。
毎年7月16日には「新選組隊土等慰霊供養祭」が催され、慰霊法要や剣技、詩吟披露が行われる。

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壬生寺の千体仏塔

千体仏塔

ズラリと並ぶ1,000体の像は圧巻

1989年に創建1000年を記念して建立された仏塔で、ミャンマーの仏塔・パゴダを模した円錐形が特徴。塔の周囲には室町時代頃から市内各地より集められた阿弥陀如来像や地蔵菩薩像が1,000体祀られている。境内にはこの他にも、区画整理や道路工事などで行き場を失った石仏が祀られており、その数は約3,000体にも及ぶ。

壬生寺の本堂

本堂

色彩豊かな友禅画に囲まれた本尊

本尊である地蔵菩薩立像(重文)を祀る堂。かつては地蔵菩薩半跏像が祀られていたが1962年に火災で焼失、5年後に律宗の総本山である奈良の唐招提寺から現在の像が遷された。本尊周囲には、あだち幸による仏の友禅画絵や障壁画が納められている。
本堂内部は通常非公開で、毎年5月の春期特別拝観時のみ拝観可能。

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壬生寺の壬生狂言

壬生狂言

約700年以上に渡って続く伝統芸

鎌倉時代、群衆にわかりやすく念仏の教えを説くために円覚が始めた無言劇で、国の重要無形民俗文化財に指定されている。演目は全部で30曲あり、特に「炮烙割り」は、春・秋の公演の定番演目として有名。狂言を行う2階建ての大念佛堂(狂言堂)には、鬼などが飛び込んで消えたように見せる「飛び込み」などの装置がある(重文)。舞台は2階部分にあり、向かい合う建物の2階席から観賞する。

壬生寺の季節の花の見頃

4月上旬~4月中旬

壬生寺の桜

本数は少ないが、本堂横や壬生寺会館前の木は大きく花付きも良い。また、夜鳴き地蔵付近のベニヤエシダレザクラも趣がある。

壬生寺のピックアップポイント

旧前川邸・八木家

より深く新選組の世界へ浸る

江戸時代後期、新選組屯所として使用していたという建物。山南敬助が切腹した部屋が残る旧前川邸ではオリジナルグッズを購入できるほか、八木家では新選組の内部抗争で付けられたものと伝わる刀傷などが見学できる。

詳細:旧前川邸のページ八木家のページ

壬生寺の旧前川邸・八木家

炮烙

壬生寺の節分には欠かせない行事

毎年2月2日~4日の節分会のみ奉納できる器で、炮烙の内側に厄除けや無病息災などの願い事と、家名や家族の年齢などを記入する。奉納した炮烙は、春・秋の壬生狂言で使用されることによって厄落としのご利益が得られる。

価格:1枚500円(1枚に付き奉納料別途100円以上が必要)

節分会厄除大法会

古くから続く節分の風習

京都の節分には、都の鬼門にあたる4つの寺社を参拝する「四方詣り」という風習があり、裏鬼門(南西)に位置する壬生寺には毎年多くの参拝者が集まる。2月2日、3日に上演される厄除け鬼払い壬生狂言「節分」は無料で見ることができる。

日程:毎年2月2日~4日
詳細:公式HP

壬生寺の節分会厄除大法会

春の大念佛会、秋の特別公開

次々に落としていく炮烙は迫力満点

春と秋に公開される壬生狂言。毎日最初の演目として、節分に奉納された炮烙を落とし割る「炮烙割り」が上演される。

春の公開:4月29日~5月5日の7日間
秋の公開:10月の連休の3日間
鑑賞料:大人800円、中・高校生600円、小学生400円
詳細:公式HP

春期特別拝観

普段は見られない庭園や文化財を公開

通常非公開の本堂内陣や京都市指定名勝・庭園などを拝観できる。また、文化財展観室では、長谷川等伯筆「列仙図屏風」(重文)や、壬生狂言古面が展示される。

日時:毎年5月1日~5月6日 9:30~16:30
拝観料:大人600円、中・高校生400円、小学生300円

壬生寺の基本情報

アクセス京都駅から市バス「26系統」または「28号系統」乗車約20分、「壬生寺道」下車徒歩2分。
京福電気鉄道嵐山本線(嵐電)「四条大宮駅」から徒歩10分。
JR山陰本線(嵯峨野線)「丹波口駅」から徒歩12分。
住所〒604-8821 京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町31
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-841-3381
定休日▼ 無休
拝観時間【境内】8:00~17:00
【壬生塚・壬生寺歴史資料館】8:30~16:30
拝観料【境内】無料
【壬生塚】100円
【壬生寺歴史資料館】大人200円、小・中・高校生100円
所要時間(目安)30分程度
クレジットカード
駐車場なし
ホームページ壬生寺公式HP
壬生寺(Wikipedia)
壬生寺(境内地図)
備考

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