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御香宮神社

ごこうのみやじんじゃ

御香宮神社

(伏見)

病気平癒の霊水が湧き出るパワースポット

御香宮神社は、神功皇后を主祭神とする神社。神功皇后が身重ながら朝鮮半島での戦に勝利し、無事応神天皇を出産したことから、安産や子育ての神として信仰されている。創建の詳細は不明だが、社伝には『862年に良い香りのする水が湧き出し、この水を飲むと病気が治ったことから、清和天皇より「御香宮」の名を賜った』とあり、この湧き水は「御香水」として現在も飲みに来る人が絶えない。豊臣秀吉伏見城築城の際に鬼門除けの神として城中に勧請したが、1605年に徳川家康によって現在の地に戻された。また、1868年の鳥羽・伏見の戦いでは官軍(薩摩藩)の屯所となったが、境内は戦火を免れている。

絢爛豪華な桃山文化を伝える建築物

伏見の産土神であり、地元では「ごこんさん」の愛称で親しまれている御香宮神社。境内には多彩な見所があり、なかでも極彩色の装飾彫刻が見事な本殿や拝殿、伏見城の大手門を移築した表門は、桃山文化を今に残す貴重な建築物となっている。小堀遠州ゆかりの石庭や、小堀遠州が讃えた樹齢約400年の「おそらく椿」などもあり、多数の末社も点在している。また、毎年10月上旬頃には、洛南随一の大祭として知られる神幸祭(伏見祭)も行われる。

御香宮神社の主な見所

境内地図

御香宮神社の表門

表門

堂々たる貫禄の伏見城遺構

大手筋通りに面する門(重文)。1622年に徳川頼房が、廃城となった伏見城の大手門を拝領して寄進したもの。どっしりと落した豪壮な構えは貫禄があり、桃山時代の建築装飾も残されている。特に、正面を飾る蟇股は必見で、二十四孝を題材に彫った精巧な造りとなっている。

御香宮神社の拝殿

拝殿

見所満載の極彩色の装飾彫刻

1625年に徳川頼宣によって寄進された建物。割拝殿と呼ばれる珍しい形式で、正面の軒唐破風には、登龍門を表した「鯉の滝登り」などの極彩色の彫刻が施されている。また、他にも虎や鷹、亀、猿、唐獅子、鳳凰、牡丹など様々な彫刻が見られ、絢爛豪華な桃山文化を今に残している。
また、拝殿の横には、1755年に建立された絵馬堂があり、江戸時代に奉納された絵馬や算額などが数多く掲額されている。

御香宮神社の本殿

本殿

桃山時代を象徴する華麗な装飾

1605年に徳川家康によって建立された建物(重文)。神功皇后を主祭神とし、夫・仲哀天皇や子・応神天皇など6柱を祀っている。五間流造の大型社殿で、正面は蟇股木鼻など、細部に至るまで絢爛豪華極彩色の装飾彫刻が施されている。また、社殿側面と背面には彫刻はないが、多彩な彩色で装飾されている。社殿を間近に見ることはできないが、周囲の透塀越しに見ることができる。

御香宮神社の御香水

御香水

社名の由来にもなった病気平癒の霊水

本殿の前に湧き出る水。社伝には『862年に良い香りのする水が湧き出し、この水を飲むと病気が治ったことから、清和天皇より「御香宮」の名を賜った』とある。病気で息絶える寸前だった猿が、この霊水を飲んで蘇生したという伝説も残っており、徳川御三家の祖である徳川義直徳川頼宣徳川頼房の産湯として使われたとも伝わる。日本名水百選や伏見の七名水に数えられており、現在も自由に飲むことができる。

御香宮神社の遠州ゆかりの石庭

遠州ゆかりの石庭

小堀遠州らしさが随所に残る

社務所の西側に広がる枯山水庭園小堀遠州伏見奉行所内に作庭した庭園が基礎になっており、鳥羽・伏見の戦いで奉行所が焼け落ちて庭園が取り潰さると、1961年に中根金作が庭園の石をこの地に移して作庭した。園内には、1477年の銘がある貴重な手水鉢や、後水尾天皇ゆかりの「所がらの藤」などもあり、書院からゆっくりと眺めることができる。また、秋には紅葉が景色に彩りを添え、一層風情が増す。

御香宮神社の季節の花の見頃

3月下旬~4月上旬

御香宮神社の桜

例年3月末頃に境内の所々でヤマザクラが見頃を迎え、濃いピンクの陽光桜も見られる。4月には本殿の脇でベニシダレザクラとソメイヨシノの見事な共演が楽しめる。

4月下旬~5月上旬

御香宮神社のフジ

フジ

石庭の小さな藤棚で、淡い薄紫の花を咲かせる。後水尾天皇がこの花を見て「ところがらの君が言の葉千世かけて春に忘るな宿の藤波」と詠んだことから「所がらの藤」と呼ばれている。

11月下旬~12月上旬

御香宮神社の紅葉

紅葉

派手さはないが、石庭では鮮やかな紅葉が風景に彩りを添える。また、境内にある桃山天満宮では、大銀杏の見事な黄葉が見られる。

3月上旬~4月中旬

御香宮神社のツバキ

ツバキ

真紅のツバキに加え、貴賓館前では小堀遠州が「これほど見事な椿はおそらく無い」と讃えたことが由来の、五色八重散椿「おそらく椿」(樹齢約400年・3月下旬~)が塀越しに見られる。

御香宮神社のピックアップポイント

神幸祭(伏見祭・花傘祭)

花傘が練り歩く洛南随一の大祭

毎年10月上旬頃から9日間行われる祭り。伏見全町の総鎮守の祭礼とされることから「伏見祭」とも呼ばれている。主な見所は、初日と最終日前日(宵宮祭)の「花傘総参宮」(19時頃~21時頃)と、最終日の「神輿巡幸」(早朝5時から終日)。花傘総参宮は、各氏子町から出る華やかな風流花傘が大手筋を練り歩いて参宮する厄除けの神事。神輿巡幸は、3基の神輿や獅子若、猿田講社、武者行列などが各氏子町を巡行する。期間中、境内には百軒以上の露店が立ち並び、氏子有志による様々な行事も奉納される。また、徳川家康の孫娘・千姫の誕生祝いとして徳川秀忠により奉納された「千姫神輿」なども展示されている。

御香宮神社の神幸祭(伏見祭・花傘祭)

伏見五福めぐり

5寺社を巡ってご利益を授かる

初詣を兼ねて、御香宮神社(安産)をはじめ、長建寺(商売繁盛)、藤森神社(勝運)、大黒寺(金運)、乃木神社(学業)を巡り、御朱印を集める行事。その年の干支が描かれた色紙を好きな寺社で受け取り、期間内に御朱印を集めると先着2,000名まで「干支の土鈴」を授かれる。色紙の枚数も限られているため、早めに訪れるのが望ましい。

日程:1月1日~15日
授与料:各寺社朱印代300円 ※最初の色紙授与時は1,000円

御香宮神社の伏見五福めぐり

水かけ占い

霊水・御香水で吉凶を占う

紙に御香水をかけると、神功皇后からのお告げが浮かび上がるという占い。紙の表面には、『神功皇后が新羅征伐の成功を占うために魚釣りをしたら鮎が釣れた』という故事に因み、神功皇后が鮎を釣っている姿が描かれている。

授与料:200円

御香宮神社の水かけ占い

御香宮神社の基本情報

アクセス近鉄京都線「桃山御陵前駅」から徒歩3分
京阪電気鉄道京阪本線「伏見桃山駅」から徒歩5分
JR奈良線「桃山駅」から徒歩5分
住所〒612-8039 京都府京都市伏見区御香宮門前町174
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-611-0559
定休日▼ 【境内】無休
【石庭】不定休(要確認)
拝観時間【境内】自由
【石庭】9:00~16:00
拝観料【境内】無料
【石庭】大人200円、学生150円、幼児100円
所要時間(目安)30分程度
クレジットカード
駐車場あり(100台 ※8時~20時は40分200円・最大800円、20時~翌8時は1時間100円・最大300円、祭礼中は駐車不可)
ホームページ御香宮神社(Wikipedia)
御香宮神社(境内地図)
備考

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