そがきょうだいのはか
曽我兄弟の墓
(芦之湯)
歴史的価値の高い3つの供養塔
曽我兄弟の墓は、日本三大仇討で有名な曽我兄弟と、兄・十郎の恋人であった虎御前の墓として親しまれてきた五輪塔。左側の寄り添う2基が兄弟のもの、右側の少し小さく作られている1基が虎御前のものといわれているが、時代考察などから現在では兄弟たちの墓ではないと判明している。しかし、虎御前の墓とよばれる五輪塔からは地蔵講によって1295年に建立されたことがわかり、地蔵講の銘が刻まれている五輪塔としては日本最古のものとして非常に歴史的価値が高い。また、地輪にはそれぞれに梵字が、兄弟のものといわれる塔の水輪には仏像が刻まれており、特に珍しい様式とも言われている。この3つの五輪塔は元箱根石仏・石塔群の一つとして国の史跡として指定されているほか、建造物として重要文化財に登録されている。