そううんじ
早雲寺
(箱根湯本)
貴重な自然林に囲まれた禅寺
北条氏康ら「小田原北条氏」の祖先・北条早雲の遺言によって建てられた臨済宗の禅寺。本堂には北条氏に関する貴重な文化財が収容されているほか、境内では桜や紅葉などもゆっくりと楽しめる。また、境内裏手にある早雲寺林(早雲公園)にはスダジイを中心とした貴重な樹木が自生しており、一帯が樹木が県の天然記念物に指定されている。また、箱根町の指定天然記念物であるヒメハルゼミが生息する場所としても知られている。
北条氏とともに盛衰した寺
早雲寺は、1521年に北条早雲の息子・北条氏綱によって建てられた。創建以来北条氏の菩提寺として栄え、かつては鎌倉の円覚寺や建長寺を凌ぐ関東随一の大禅刹だったと伝わっている。1590年に豊臣秀吉によって行われた小田原討伐の際に一時本営が置かれるが、石垣山一夜城が完成すると焼き払われた。その後北条氏の庇護を失って荒廃するが1627年に再建、1648年には徳川家光から朱印状を与えられ復興した。