こうだいじ
高台寺
(清水寺周辺)
亡き夫を偲んで建てた蒔絵の寺
高台寺は、豊臣秀吉の正室である北政所が、秀吉の菩提を弔うために建立した禅宗寺院。境内には桃山時代に建てられた伏見城から移築した建物が現存し、霊屋の堂内装飾をはじめ蒔絵が施された調度品を多数蔵する「蒔絵の寺」として知られる。春・夏・秋には夜間特別拝観が行われ、桜や紅葉のライトアップや色とりどりの照明を使った光のアートが楽しめる。
創建当初は禅宗ながらも煌びやかだった
1606年創建の高台寺は、もともとは曹洞宗の寺院。その後、高台寺天満宮の社殿などを寄進した北政所の兄・木下家定が、建仁寺の住職・三江紹益との関係が深かったため、1626年に三江紹益を開山に招き臨済宗へ改宗した。創建当初は徳川家康の政治的配慮により、贅を尽くした荘厳な寺院であったが、度重なる火災で仏殿をはじめとする多くの堂宇が焼失した。