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けいしゅんいん
桂春院
(金閣寺周辺)
自然豊かな境内に広がる4つの庭園
桂春院は、妙心寺の山内塔頭である寺院。境内は方丈と書院を囲むように4つの庭園が広がっており、いずれも国の名勝・史跡に指定されている。作庭者などの詳細は不明だが、それぞれ異なった趣向で作られた庭園は個性的。周囲は自然に囲まれており、紅葉シーズンはもちろん、新緑の鮮やかな初夏に訪れる人も多い。
武将によって整備された寺
桂春院は、1598年に織田秀則が建てた見性院が始まりの寺院。秀則の死後、1631年に石川貞政が、父の供養のために建物を整備し、父の法名「天仙守桂大禅定門」と母の法名「裳陰妙春大姉」から一字ずつとって桂春院と改めた。貞政は、豊臣秀吉が築城した長浜城の城主を務めていたことがあり、書院と茶室は長浜城から移築されたものだといわれている。