せいりょうじ
清凉寺
(嵐山・嵯峨野)
本尊の釈迦如来は「生身の仏像」
清凉寺は、1016年創建の浄土宗の古刹。本尊の釈迦如来立像(国宝)は、完成時に仏牙を入れる際、像の頬から血が出たことや、胎内に絹製の五臓六腑が入っていたことから「生身の仏像」と呼ばれている。また、源氏物語の主人公・光源氏のモデルと言われる源融ゆかりの寺としても知られ、霊宝館には源融が造仏に携わった阿弥陀三尊像(国宝)も安置している。
2つの寺院が関係する寺院
清凉寺は、元々は896年に建てられた棲霞寺という寺が起源。987年に奝然という僧が宋から帰国した際、比叡山延暦寺に対抗する大寺院を作るべく、信仰の山とされていた愛宕山麓の棲霞寺の境内に、清凉寺の建立を始める。その後清涼寺は「嵯峨釈迦堂」として栄えるが、棲霞寺は衰退し、現在では阿弥陀三尊像を残すのみとなった。