にしほんがんじ
西本願寺
(京都駅周辺)
壮大華麗な桃山文化の象徴
西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山。正式名称は龍谷山本願寺だが東本願寺と対にして、西本願寺やお西さんの名で親しまれている。世界遺産や国の史跡でもある境内には国宝や重要文化財が目白押しで、特に壮大な阿弥陀堂や御影堂、極彩色の唐門は必見。その他にも新撰組の屯所とされた太鼓楼、アシンメトリー建築の飛雲閣など珍しい見所が多く、多彩な年間行事や非公開文化財特別公開の際には、本山に相応しい賑わいを見せる。
多難の歴史を歩んだ寺院
西本願寺は、1272年に創建された親鸞の廟堂が起源。第3代宗主・覚如は親鸞影像と共に阿弥陀如来像を安置し、第7代・存如は阿弥陀堂と御影堂を建て、これらを別置した。また、第8代・蓮如は積極的に教化を進めたが、比叡山延暦寺の迫害を受け、1465年に両堂は破却。その後は織田信長との石山戦争や放火などを経ながら各地を転々とし、1591年に豊臣秀吉の京都市街経営計画により現在地に移転。1617年の失火によってまたも両堂を失うが、書院や飛雲閣、唐門の建立と合わせて再建し、復興を果たした。