ちしゃくいん
智積院
(京都駅周辺)
桃山時代の美意識が残る緑豊かな境内
智積院は、真言宗智山派の総本山。広大な境内では四季折々の花を楽しめ、特に梅やアジサイ、紅葉は、見頃でも混雑が少ない穴場スポットとして知られる。また、桃山時代に存在した祥雲寺の遺構が残されており、当時の植え込みが存在する国指定名勝の庭園や、祥雲寺に収められていた長谷川等伯筆の国宝「楓図」などを常時拝観できる。
秀吉と対立しながら再興を果たした寺院
智積院は、元々は紀州にある根来寺の塔頭だった寺院。1585年に起きた根来攻めのため京都へ逃れた智積院住職・玄宥が、1601年に幕府から豊国神社の土地と建物を拝領して現在の智積院を再興。豊臣家滅亡後には隣接していた祥雲寺も拝領する。祥雲寺は豊臣秀吉の息子・鶴松の菩提寺であり、日本最大規模の客殿を有する豪華で壮大な寺院だったと伝わる。