ろっかくどう
六角堂
(四条河原町)
傘のような桜が花開く京都の中心地
六角堂は、正式名称を頂法寺という天台宗の寺院。境内は都会的なビルが立ち並ぶ街中にあるが、平安遷都以前から京都の中心地を示すという「へそ石」や、聖徳太子が沐浴をしたと伝わる池など、歴史ある遺物が残されている。春には「御幸桜」と呼ばれる早咲きの枝垂れ桜が咲くことでも知られ、満開の時期にはまるで傘を広げたような美しい風景が楽しめる。
日本の花の芸術であるいけばな発祥の地
六角堂は、587年に聖徳太子が自らの護持仏を祀るために創建した寺院。かつて境内奥の池の畔にあった僧坊を「池坊」と呼んでおり、池坊の僧たちが本尊に供える花の生け方が見事であったことから室町時代に「いけばな」という芸術が確立した。その後池坊は、いけばなの根源となる流派の名称となった。現在も池坊の華道家元が六角堂の住職を務めている。