ひゃくまんべんちおんじ
百萬遍知恩寺
(岡崎・銀閣寺周辺)
手づくり市や早咲き桜が楽しめる「百万遍さん」
地元では「百万遍さん」や「百万さん」という愛称で親しまれている知恩寺。普段は静かな境内では、毎月15日に「百万遍さんの手づくり市」が行われ、出展数450店舗、1万人以上が訪れ賑わいを見せる。また、京都でいち早く開花することで知られる「ふじ桜」があり、一足先に春の気分を味わえるのも魅力。
疫病を鎮め「念珠繰り」を全国に広めた寺
知恩寺は、平安時代初期に、円仁が創建した上賀茂神社の神宮寺「功徳院」が始まりで、浄土宗七大本山の一つ。1212年に浄土宗の開基である法然が入滅すると、彼の弟子である源智が御影堂を建立し「知恩寺」と名付けた。1331年には第八世住職・善阿空円が、僧が輪になり念仏を唱えながら大きな念珠を送る「念珠繰り」で念仏を百万遍唱えて疫病を鎮め、後醍醐天皇より「百萬遍」の寺号と大念珠を下賜される。それ以来、念珠繰りが全国各地の寺院に広がったと言われている。