らいごういん
来迎院
(伏見稲荷・東福寺周辺)
大石内蔵助が密談を重ねた茶室が残る
来迎院は、忠臣蔵で有名な大石内蔵助ゆかりの寺院。当時の住職は大石内蔵助の親族で、境内には大石内蔵助が建立し、元赤穂藩の家臣達と討ち入りの密談をしたと伝わる茶室・含翠軒が残されている。また、安産のご利益があるとされる荒神堂や、病気平癒の霊水・独鈷水など空海ゆかりのスポットもあり、境内が鮮やかな紅葉で染まる穴場的な名所でもある。
空海ゆかりの宝殿が起源
来迎院は、806年に創建された泉涌寺の塔頭寺院。空海が唐で感得した三宝大荒神像を宝殿を建てて祀ったのが始まりとされ、その400年後に泉涌寺の長老・月翁が藤原信房の帰依を受けて伽藍を建立し、泉涌寺の塔頭となった。その後、応仁の乱で伽藍は焼失するも、前田利家らによって再興。江戸時代には、浪人の身となった大石内蔵助が、親族の縁を頼って檀家となり寺請証文を受けた。