じゅうりんじ
十輪寺
(西山)
野趣を帯びた在原業平ゆかりの地
十輪寺は、850年に文徳天皇が創建した天台宗の寺院。藤原北家(花山院家)の菩提寺でもあり、応仁の乱などによる荒廃後は、1750年に花山院定好が再興した。元々は染殿后の世継ぎ祈願のために延命地蔵を祀ったのが起源で、后が皇子を授かり無事に出産したことから子授け・安産の御利益をもたらすとして信仰されている。また、平安時代の歌人・在原業平が晩年を過ごしたことから「業平寺」とも呼ばれ、「業平が恋人であった二条后を想い、塩竈で煙を上げ想いを伝えていた」という故事から、2人の恋にあやかり恋愛成就祈願に訪れる人も多い。春には樹齢200年以上の枝垂れ桜「なりひら桜」が咲き誇るほか、紅葉の穴場スポットでもある。
◆◆Attention◆◆
十輪寺や駅からのバスは1時間に1本しかないため時間に注意。また、なりひら桜が見頃を迎える3月21日~4月13日は、駐車場も使用不可となるので注意。