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清水寺

きよみずでら

清水寺

(清水寺周辺)

清水の舞台から望む京の絶景

清水寺は、清水の舞台で有名な京都随一の観光名所。境内には15の伽藍が建ち並び、パワースポットの音羽の瀧や地主神社など、多彩な見所が揃う。参拝の前後には、一年中賑わう参道の清水坂や、京情緒あふれる三寧坂二寧坂で散策も楽しめる。また、京都有数の桜と紅葉の名所であり、ライトアップも見事。敷地全体が国宝で、世界遺産に登録されている。

観音さまのお告げから始まった寺

清水寺は、778年に開山延鎮によって創建された寺院。その歴史は、延鎮が霊夢を受けてこの地を訪れ、行叡と出会うことから始まる。行叡は延鎮に霊木を授けると、千手観音像を奉刻してこの地を守るよう伝え姿を消す。「行叡は観音の化身」と悟った延鎮は、行叡の草庵に千手観音を祀り、これが寺の起源となった。その2年後、妻の安産のために鹿を求めてこの地に入った坂上田村麻呂が、延鎮と出会い帰依し、寺は発展していく。現在の伽藍は1633年に徳川家光が再建したもの。

◆◆Attention◆◆

2019年までは「平成の大改修」のため、拝観できない建物がある。

清水寺の主な見所

境内地図

清水寺の仁王門

仁王門

鮮やかな朱塗りの「赤門」

清水寺の正門で、幅約10m・奥行き約5m・棟高約14mの堂々たる楼門(重文)。応仁の乱で焼失し、15世紀末に再建された。門の両脇には鎌倉時代作で像高3.65mの京都最大級の仁王像が祀られている。また、門前の狛犬の口は、口を開いた阿形と閉じた吽形阿吽ではなく、どちらも阿形になっている。これはお釈迦さまの教えを大声で世に知らしめているため、といわれている。

清水寺の首振り地蔵

首振り地蔵

首を回して縁結び祈願

仁王門の石段手前の左にある、善光寺堂に鎮座するお地蔵さま。首が回る珍しいお地蔵さまで、想い人の住む方角に首を向けて祈願すると、想いが叶うといわれている。方角は、首振り地蔵に向かって右手側が東となっている。

清水寺の三重塔

三重塔

絢爛豪華な東山のシンボル

高さ約31mの日本最大級の三重塔(重文)。創建は847年で、1632年に再建。1987年には解体修理され、当時のきらびやかな姿が復元された。内部には大日如来像が祀られているが、拝観は不可。
各層の屋根の四隅にはそれぞれ鬼瓦があるが、東南角だけは各層とも龍の鬼瓦となっている。これは、京都は愛宕山の火伏せの神が北西を守護しているが、反対側の東南が弱点になるため、水の神である龍神を置いたといわれている。

清水寺の隋求堂

隋求堂

胎内めぐりで心が生まれ変わる

塔頭・慈心院の本堂で、衆生の願いや求めに随って叶えてくれる大随求菩薩を祀っている。
また、お堂の下では、菩薩の胎内に見立てた「胎内めぐり」ができる。真っ暗な中を壁に巡らされた数珠を頼りに歩き、梵字が刻まれた随求石に祈ることで、心の生まれ変わりを体験できるといわれている。胎内めぐりは、別途拝観料100円(9:00~16:00)。

wikipedia

清水寺の開山堂(田村堂)

開山堂(田村堂)

謡曲「田村」の田村堂

清水寺創建の大本願・坂上田村麻呂公夫妻の像を祀っているお堂(重文)。謡曲「田村」に謡われている「田村堂」とはこの開山堂のことを指す。また、行叡延鎮の坐像も安置しており、この2つの像は特別公開時に拝観できる。
現在の建物は1633年の再建で、2006年に修復されたもの。繧繝彩色という手法が施され、丹塗りの柱と屋根をつなぐ組み物は、朱や緑など五色で彩られている。

清水寺の轟門

轟門

心身を清める本堂への入口

1631~33年頃に再建された八脚門(重文)。正面の左右両脇には持国天広目天、背面には阿吽の狛犬が安置され、門前にはが彫刻された「梟の手水鉢」がある。
また、入口には水は流れていないが「轟橋」がかかっている。これは手水鉢の手水を流す溝をまたぐためと、世俗と神聖な本堂を区切るためで、橋を渡る際に心身を清めて引き締める役割がある。

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清水寺の本堂

本堂

寺の中心をなす国宝の大堂

1633年に再建された、正面約36m・側面約30m・棟高約18mの巨大なお堂。堂内は礼堂の外陣内陣内々陣の3つに分かれ、通常は外陣まで拝観できる。本尊の千手観音立像は33年に一度開帳される秘仏(次回は2033年)。42本の腕を持ち2本の腕を頭上に挙げて小さな仏を掲げる独特の姿で、「清水型千手観音像」と呼ばれている。
正面には「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった舞台が張り出している。

清水寺の清水の舞台

清水の舞台

絶景を望める清水寺のハイライト

本堂正面の断崖に張り出す木造の舞台。急崖に巨大なの柱を並べる懸造りという手法で造られており、柱は釘を使わずに組み上げられている。もとは本尊に雅楽や能などの芸能を奉納するための場所で、現在でも重要な法会には舞台奉納が行われる。
高さは4階建てのビルに相当し、京都市街を一望できる絶景は必見。桜や紅葉も圧巻で、眼下に広がる渓谷・錦雲渓が一帯を見事に染め上げる。また、舞台の全景は奥の院から望むことができる。

清水寺の弁慶の錫杖と高下駄

弁慶の錫杖と高下駄

参詣の記念に力試しに挑戦

本堂の入口には、長さ2.62m・重さ90kg以上の大錫杖と1.76m・14kgの小錫杖、片方12kgの高下駄がある。明治中期に奈良県・吉野で修行した修験者から奉納されたもので、あまりの重さから「弁慶」の名が付いた。力試しに大錫杖を持ち上げようと挑戦する観光客も多い。
また、本堂の窓の下には「弁慶の爪痕」と呼ばれる深い筋状の傷が横に続いている。これは、夜中に手探りでお参りをした昔の人々が付けた擦り傷。

清水寺の地主神社

地主神社

京都有数の縁結びスポット

本堂の裏側にある小さな神社。縁結びの神様・大国主命を主祭神とする女性に人気のスポット。
恋愛成就のパワーストーンで有名な「恋占いの石」をはじめ、境内には数多くの良縁スポットがあり、出会い・復縁・片思いなどの目的別の豊富なお守りも人気を集めている。

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清水寺の奥の院

奥の院

清水の舞台を見るならここから

本堂と同じ「懸造り」の建物で、お堂と断崖にせり出す舞台がある。秘仏の本尊・三面千手観音や、手で触って観音さまを拝める「ふれ愛観音」などが祀られており、本堂と舞台の全景を望める人気のビューポイントでもある。
奥の院の裏側には、水をかけると煩悩を洗い流して心身が清められる「濡れて観音」がある。

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清水寺の音羽の瀧

音羽の瀧

寺名の由来となった「清めの水」

清めの霊水が湧き出るとして、寺名の由来になった瀧。3本に分かれて落ちる清水は、古くから黄金水や延命水と呼ばれ、延命長寿・諸願成就のご利益があるとされている。どの水がどのご利益とは決まっておらず(場所ごとにご利益が決まっているというのは誤り)、後ろに祀られている不動明王に願い事をして、3本の水のどれかを柄杓で「一口」飲むのが正しい作法。二口飲むとご利益が半分になるといわれている。

京都フリー無料写真素…

清水寺の子安塔

子安塔

境内を見渡せる見事な景観

高さ約15mの朱塗りの鮮やかな三重塔(重文)。創建時期は不明で、安産の神様・子安観音が祀られている。内部は拝観不可。明治末期までは仁王門の左手前にあり、産寧坂の語源は『子安観音へ「お産が寧かでありますように」と祈願するために登る坂』と考えられている。
また、本堂や舞台をはじめ、境内を見渡せるビュースポットでもある。

清水寺の季節の花の見頃

3月下旬~4月上旬

清水寺の桜

約1,500本のソメイヨシノやヤマザクラが咲き誇る。特に奥の院は、清水の舞台を包み込む桜と京都の街を一望できるおすすめのポイント。

Photo by 西陣に住んでます

11月下旬~12月上旬

清水寺の紅葉

紅葉

清水の舞台を覆い尽くす錦雲渓と呼ばれる渓谷の紅葉は圧巻。奥の院がベストアングルなので見逃さないようにしたい。

Photo by 京都フリー写真素材

清水寺のピックアップポイント

夜の特別拝観

京の夜空に放たれる慈悲の光

例年、春、夏、秋の3回行われ、観音さまの慈悲である青の光のもと、幻想的な雰囲気を楽しめる。特に桜と紅葉の季節は多くの人で賑わう。

拝観料:大人400円、小・中学生200円
期間:3月中旬~4月上旬、8月中旬、11月中旬~12月上旬
詳細:公式HP

成就院庭園特別公開

国指定の名勝「月の庭」を特別公開

例年春と秋に、塔頭・成就院にある江戸時代初期の名庭「月の庭」が公開される。書院から座ってゆっくりと眺めることができ、夜はライトアップも行われる。

料金:大人600円、小・中学生300円
詳細:公式HP

清水寺の成就院庭園特別公開

舌切茶屋・忠僕茶屋

幕末の壮絶な歴史から生まれた茶屋

共に境内にあり、昔ながらの甘味を味わえる。2軒の茶屋は、倒幕運動に身を投じた塔頭・成就院の住職・月照に仕えた近藤正慎大槻重助の子孫が代々運営している。
舌切茶屋に由来する近藤正慎は、薩摩に逃亡した月照の行方を追う幕府に捕らえられ、月照を守るために獄中で舌を噛み切り自害した人物。忠僕茶屋に由来する大槻重助は、薩摩まで月照に付き従い、月照の死後も生涯お墓を守り続けた忠実な人物。共にその功績に報いるため、境内で茶屋を営む権利が与えられ現在に至っている。

清水寺の舌切茶屋・忠僕茶屋

清水寺の基本情報

アクセス京都駅から市バス「206系統」または「100系統」乗車約15分、「五条坂」または「清水道」下車徒歩10分。
住所〒605-0862 京都府京都市東山区清水1-294
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-551-1234
定休日▼ 無休
拝観時間6:00~18:00 ※季節によって閉門は17:30~18:30に変動(詳細
拝観料大人300円、小・中学生200円
所要時間(目安)1時間程度
クレジットカード
駐車場なし
ホームページ清水寺公式HP
清水寺(Wikipedia)
清水寺(境内地図)
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