こうりゅうじ
広隆寺
(嵐山・嵯峨野)
弥勒菩薩像をはじめとする国宝の数々
国宝指定第1号の「宝冠弥勒」などの貴重な仏像で知られる広隆寺。宝冠弥勒と泣き弥勒の2体の弥勒菩薩像や、阿弥陀如来坐像など、仏像だけでも6つの国宝を所有している。霊宝殿ではそのうち5つが常時公開され、間近で拝観することができる。その他にも、数十体の重要文化財の仏像が拝観でき、仏像好きには恰好のスポットとなっている。
聖徳太子ゆかりの京都最古の寺院
広隆寺は、603年に秦河勝が聖徳太子から賜った仏像を本尊として創建した蜂岡寺が起源。秦氏の氏寺であり、平安京遷都以前から存在した京都で最も古い寺院。初期の歴史は不明な点が多く、もとは別の場所にあったとされ、聖徳太子から賜った仏像が弥勒菩薩であるという確証もない。太子建立七大寺のひとつであり、地元では親しみを込めて「太秦のお太子さん」と呼ばれている。