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大覚寺

だいかくじ

大覚寺

(嵐山・嵯峨野)

典雅な雰囲気が漂う雅な王朝文化

高い格式を誇る皇室ゆかりの大覚寺。境内には宮廷風の建築や御所から下賜された建物が並び、雅な王朝文化を今に伝えている。境内にある広大な大沢池は観月の名所として知られ、桜やハス、紅葉などの季節の彩りも豊か。また、嵯峨天皇直筆の般若心経が伝わる京都有数の写経道場でもあり、他にも、絵や仏像など多彩な見所が揃う。

日本史に深い関わりを持つ門跡寺院

大覚寺は、876年に創建された真言宗大覚寺派の大本山嵯峨天皇離宮正子内親王が寺に改めたのが起源で、後宇多天皇らがこの地で院政を行ったことから嵯峨御所とも呼ばれた。皇族が代々住職を務めた門跡寺院であり、1392年に大覚寺で明徳の和約が結ばれるなど、南北朝時代を中心に歴史の表舞台にも登場する。

大覚寺の主な見所

境内地図

大覚寺の宸殿

宸殿

金色の煌びやか

江戸時代に後水尾天皇より下賜された寝殿造の建物(重文)。もとは、中宮東福門院和子が女御御殿の宸殿として使用していた。
内部は狩野山楽筆の「牡丹図」や「紅白梅図」などの絵で飾られている(宸殿のものは複製で、実物は霊宝館にあり名宝展で公開されることもある)。前庭には右近の橘と左近の梅がある。

大覚寺の御影堂

御影堂

大覚寺ゆかりの人物の尊像を安置

大正天皇の即位に際して建てられた饗宴殿を、1925年に移築した建物。北側に建つ心経殿の前殿であり、内陣中央は心経殿の拝所、その左右には嵯峨天皇や弘法大師、後宇多天皇恒寂入道親王などの尊像が安置されている。

大覚寺の勅封心経殿

勅封心経殿

6天皇直筆の般若心経を奉安

法隆寺の夢殿を模して、1925年に再建された八角堂。殿内には嵯峨天皇をはじめ、後光厳天皇後花園天皇後奈良天皇正親町天皇光格天皇の直筆の般若心経や、薬師如来像を安置している。
内部は非公開で、嵯峨天皇直筆の般若心経は60年に一度公開される(次回は2018年)。

大覚寺の五大堂(本堂)

五大堂(本堂)

本尊の五大明王像を祀る

天明年間(1781年~1789年)の創建で、不動明王を中心とする五大明王像を安置している。現在の五大明王像は、1975年に仏師の松久朋琳松久宗琳によって作られたもの。鎌倉時代に明円によって作られた五大明王像(重文)は、霊宝館に安置されている。
大沢池に面する東面には観月台があり、大沢池の素晴らしい景色を堪能できる。

大覚寺の村雨の廊下

村雨の廊下

柱と回廊で稲妻と雨を表現

宸殿や御影堂などを結ぶ回廊。縦の柱を雨、直角に折れ曲がっている回廊を稲光に例えて「村雨の廊下」と呼ばれている。
天井は刀や槍を振り上げられないように低く造られ、床は敵の侵入を知らせる鴬張りとなっている。

大覚寺の大沢池

大沢池

平安時代から伝わる観月の名所

境内の東側に広がる、周囲約1kmの日本最古の人工の林泉嵯峨天皇離宮の造営にあたり唐の洞庭湖を模して造ったもので、庭湖とも呼ばれる。池中には天神島・菊ケ島と庭湖石の二島一石が配置され、池の畔には茶室、心経宝塔、石仏などがある。また、桜やハス、紅葉の名所でもある。
日本三大名月観賞地のひとつであり、嵯峨天皇が中秋の名月に舟を浮かべて文化人や貴族と遊んだ「観月の夕べ」は、現在も行われている。

大覚寺の心経宝塔

心経宝塔

景色を彩る鮮やかな朱塗りの塔

嵯峨天皇心経写経1150年を記念して、1967年に建立された多宝塔。高さ約20mで、内部には弘法大師尊像や如意宝珠を納めた真珠の小塔が安置されている。大沢池の畔に位置し、朱塗りの鮮やかな姿が四季折々の自然とともに景色を彩っている。

大覚寺の名古曽の滝跡

名古曽の滝跡

百人一首でも詠まれた国の名勝

離宮嵯峨院の庭園に設けられ滝の跡地で、今昔物語によると百済河成が作庭したとされる。百人一首で藤原公任が詠んだ歌でも知られている。平安時代には水は枯れて石組だけとなり、1922年に国の名勝に指定された。
1994年からの発掘調査では中世の遣水が発見され、現在の様相に復元された。

大覚寺の季節の花の見頃

4月上旬~4月中旬

大覚寺の桜

大沢池の周囲約1kmを囲むようにソメイヨシノやヤマザクラが植えられ、池に映る桜も風情がある。御影堂の前では、ベニシダレザクラが気品ある優美な花を咲かせる。

6月下旬~7月上旬

大覚寺のハンゲショウ

ハンゲショウ

大沢池に流れ込む小川の脇に群生しており、半分白く染まった葉と小川のせせらぎが涼しさを感じさせる。

7月中旬~8月上旬

大覚寺のハス

ハス

大沢池に3000株ほどのハスが群生し、白やピンクの花が咲き乱れる。一時期は外来魚により絶滅しかけたが、現在は回復している。

11月上旬~11月下旬

大覚寺の嵯峨菊

嵯峨菊

毎年11月に嵯峨菊展が行われ、色とりどりの花を咲かせた高さ2m程の鉢植えの菊が並ぶ。花の数を下に7、中ほどに5、上に3として、天地人を表す独特の仕立てをしている。

11月下旬~12月上旬

大覚寺の紅葉

紅葉

大沢池を囲むように木々が色づき、水面に映る紅葉も美しい。また、池の北岸にある紅葉のトンネルは「もみじロード」と呼ばれるおすすめのポイント。

3月中旬~3月下旬

大覚寺の梅

大沢池北側にある「嵯峨の梅林」では、白梅や紅梅などが咲き誇り、辺りに甘い香りを漂わせている。

大覚寺のピックアップポイント

観月の夕べ

2つの名月を愛でる雅なひととき

中秋の名月に大沢池に舟を浮かべ、夜空と水面に映る月を眺める趣深い催し。茶席や夜店もあり、他にも農作物の豊作と人々の幸せを祈願する催事など、様々な催しが行なわれる。

時期:中秋の名月の前後3日間
時間:17:00~21:00(最終受付20:30)
料金:舟券1000円、茶席800円(見学の場合は拝観料のみ)
詳細:公式HP

大覚寺の観月の夕べ

夜間特別拝観「真紅の水鏡」

水面に映し出される幽玄の世界

紅葉シーズンに行われる五大堂と大沢池周辺のライトアップ。紅葉とやわらかな光の共演は見事で、水面に映る紅葉や心経宝塔が門跡寺院ならではの風雅さを漂わせる。

時期:11月中旬~12月上旬
時間:17:30~20:30(最終受付20:00)
料金:大人500円、小中高生300円
詳細:公式HP

大覚寺の夜間特別拝観「真紅の水鏡」

特別名宝展

大覚寺の歴史・文化を物語る名宝

毎年春と秋に霊宝館で開催される特別展示。障壁画や書画、書物、工芸品など、多くの貴重な宝物が毎回異なるテーマで公開される。

時期(春):4月上旬~6月上旬
時期(秋):10月上旬~12月上旬
料金:大人800円、小中高生600円(寺院拝観料含む)

大覚寺の特別名宝展

写経・写仏

由緒ある心経写経の根本道場

嵯峨天皇をはじめ6天皇直筆の般若心経が伝わる大覚寺は、京都有数の写経道場。10分程度の簡易なものから、60分~90分の本格的なものまであり、写仏もできる。予約不要。

時間:毎日9:00~15:30(最終受付)の随時
場所:五大堂
料金:500円~

大覚寺の基本情報

アクセスJR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩17分
住所〒616-8411 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-871-0071
定休日▼ 無休
拝観時間9:00~17:00(最終受付16:30)
拝観料大人500円、小中高生300円
所要時間(目安)1時間程度
予約
クレジットカード
駐車場あり(50台 ※2時間500円)
ホームページ大覚寺公式HP
大覚寺(Wikipedia)
大覚寺(境内地図)
備考

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