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永観堂

えいかんどう

永観堂

(岡崎・銀閣寺周辺)

平安時代から愛されてきたもみじの寺

「もみじの永観堂」で知られる京都屈指の紅葉の名所。約3,000本の木々が境内を染め上げる様は「古今和歌集」に詠まれたほど。11月上旬からは大規模なライトアップも行われ、非公開の文化財を展示する「秋の寺宝展」も開催される。また、顔を左に向けた珍しい姿の「みかえり阿弥陀」も有名で、その他にも多くの重要文化財がある。

中興の祖・永観律師に由来する「永観堂」

永観堂は、浄土宗西山禅林寺派総本山の寺院で、正式名称は禅林寺。853年に空海の高弟・真紹が、文人・藤原関雄の別荘の寄進を受けて創建した。当初は真言密教の寺院だったが、1072年の第七代住職・永観律師の入山以降、浄土教寺院へと変わっていく。永観律師は、境内に薬王院を設けて病人救済などを行う慈善事業や、寺院を浄土念仏の道場として中興するなどした人物で、永観堂の由来となっている。

永観堂の主な見所

永観堂の釈迦堂

釈迦堂

堂内の美しい絵に注目

1627年建立の本格的な書院造方丈。室内には、中央に釈迦如来、向かって右に文殊菩薩、左に普賢菩薩の釈迦三尊が安置され、左右には絵「二河白道図」がある。また、虎の間の長谷川等伯筆の絵「竹虎図」や、前庭の勅使が踏んで身を清めるための小判形の「盛砂」など、見所が多い。

永観堂のみかえり阿弥陀

みかえり阿弥陀

「永観、おそし」の伝説を残す

本堂の阿弥陀堂に安置されている阿弥陀如来像(重文)。顔を左に向けた珍しい姿で「みかえり阿弥陀」と呼ばれている。この像には、『永観が念仏行道をしていると、阿弥陀像が壇を下りて永観を先導して行道を始めた。驚いた永観が呆然と立ち尽くしていると、阿弥陀は左肩越しに振り返り「永観、おそし」と言われた』という伝説が残されている。像高は77cm、平安後期~鎌倉初期の作とされ、正面からだけではなく横からも拝観できる。

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永観堂の臥龍廊

臥龍廊

龍のような独特の曲線美

御影堂の背後から左手高所にある開山堂へ向かって伸びる廊下。山の斜面に沿って巧みに木を組み合わせて造られ、曲線形の独特の空間は、まるで龍の体内を歩いているかのよう。古今和歌集で詠まれた「岩垣もみじ」はここから眺めることができる。また、臥龍廊の下には、松葉が3本ある珍しい松の古木「三鈷の松」がある。

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永観堂の多宝塔

多宝塔

約3,000本の紅葉が眼下に広がる

1928年に篤志家の寄付で建設された二重塔。境内の最も高い場所に建ち、境内や京都市内を一望できる。特に紅葉シーズンは、境内が真っ赤に染まる絶景が楽しめる。急な石段を上るため、歩きやすい靴が望ましい。また、内部は拝観できず、周辺に上がれるのは昼のみ。

京都フリー写真素材

永観堂の放生池

放生池

一帯が赤く染まる紅葉の人気スポット

境内の中央に位置する池。池の中央には弁天島があり、弁天社が立っている。一帯はカエデで覆われており、紅葉シーズンは辺り一面が真っ赤に染まり、水面に映る赤や緑も美しい。特に極楽橋は、放生池に広がる紅葉が一望できるため、人気のポイントとなっている。また、池のほとりには「みかえり茶屋」があるので、ゆっくりと景色を堪能できる。

永観堂の季節の花の見頃

11月中旬~12月上旬

永観堂の紅葉

紅葉

約3,000本の木々が境内を埋め尽くす。色づきの良さも特徴で、赤・橙・黄のグラデーションも見事。ライトアップも行っている。

Photo by 永観堂みかえり茶屋

永観堂のピックアップポイント

ライトアップ

夕闇を埋め尽くす圧巻のライトアップ

約3,000本の紅葉が辺り一面に輝く。特に放生池は、池に映り込む美しいモミジや、幻想的に浮かび上がる多宝塔を望める人気スポット。土日祝日の18時・19時・20時には雅楽が約20分演奏される。非常に混雑するが、20時以降は比較的空いている。また、みかえり阿弥陀は夜も拝観できる。

期間:11月上旬~12月上旬
時間:17:30~21:00(最終受付20:30)
料金:600円

みかえり茶屋

もみじ林の中でゆったりと

放生池のほとりにある茶処。赤い毛氈の腰掛けが並べられており、鮮やかな紅葉を眺めながら甘味を味わえる。メニューは、みたらし団子やぜんざい、抹茶、甘酒など。

営業時間:9:00~16:30(ライトアップ期間は21時まで)
定休日:不定休(雨天休業、ライトアップ期間は毎日営業)
詳細:公式HP

三鈷の松

三つの福を授かる縁起物

御影堂の裏から阿弥陀堂へ続く廊下の傍らにある松の古木。松葉が3本あり(通常は2本)、持っていると真心・智慧・慈悲の三福を授かるといわれている。三鈷の松は拝観料を納める中門横の売店で、無料配布している。

永観堂の三鈷の松

永観堂の基本情報

アクセス京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩15分。
京都駅から市バス「5系統」乗車約40分、「南禅寺・永観堂道」下車徒歩3分。
京都駅から市バス「100系統」乗車約30分、「東天王町」下車徒歩8分。
住所〒606-8445 京都府京都市左京区永観堂町48
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電話番号075-761-0007
定休日▼ 無休
拝観時間 9:00~17:00(最終受付16:00)
※11月上旬~12月上旬のライトアップ期間は、17:30~21:00(最終受付20:30)も拝観可
拝観料大人600円、小・中・高学生400円
※11月上旬~12月上旬の秋の寺宝展期間は、昼は大人1,000円・小中高学生400円、夜は600円
所要時間(目安)40分程度
クレジットカード
駐車場あり(20台 ※無料、秋の寺宝展の期間は駐車不可)
ホームページ永観堂公式HP
永観堂(Wikipedia)
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