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東福寺

とうふくじ

東福寺

(伏見稲荷・東福寺周辺)

京都随一の紅葉「錦の雲海」を望む

東福寺は、京都一ともいわれる紅葉の一大名所。特に通天橋から望む渓谷・洗玉澗は見事で、眼下を埋め尽くす紅葉は「錦の雲海」とも呼ばれる。喧噪を忘れて紅葉を楽しめる個性豊かな塔頭もおすすめで、中でも名庭園がある光明院龍吟庵は必見。また、抹茶が味わえる東光寺、紅葉弁当が味わえる栗棘庵などの穴場も多い。年間の参拝客の大半が紅葉の時期に集中するが、初夏の青もみじも見事で毎年ゴールデンウィークには特別公開が行われる。

京都五山第四位の大寺院

東福寺は、1236年に九条道家が九条家の菩提寺として創建した寺院。19年の歳月をかけて大伽藍が造営され、奈良最大の寺院・東大寺と興福寺から1字ずつとって東福寺とした。鎌倉時代末期の相次ぐ火災で大部分の伽藍は焼失したが、国宝の日本最古の三門をはじめとした貴重な中世建築が残されている。また、現代の名庭といわれる国指定名勝・八相の庭や、江戸中期の名庭といわれる常楽庵も素晴らしく、境内には見所が多い。

東福寺の主な見所

境内地図

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東福寺の三門

三門

現存する日本最古の三門

1425年に足利義持によって再建された三門(国宝)。高さ約22mの巨大な門で、大仏様禅宗様和様を組み合わせた独特の建築様式が見られる。楼上内部には釈迦如来十六羅漢などの諸仏が安置され、天井や柱には明兆とその弟子による極彩色迦陵頻迦が描かれている。楼上は通常非公開で、春の「新緑遊行特別公開」の際に拝観できる。

東福寺の本堂

本堂

昭和期最大級の木造建築

1881年に仏殿と法堂が焼失した後、1934年に仏殿兼法堂として再建された建物。高さ25.5m、間口41.4mの規模を誇る大堂。本尊の釈迦三尊像は、仏殿が焼失した際に万寿寺から移された像で鎌倉時代の作。天井の蒼龍図は堂本印象の作。

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東福寺の本坊庭園(八相の庭)

本坊庭園(八相の庭)

近代禅宗庭園の代表格

1939年に重森三玲が作庭した昭和の名庭園。八相成道を表現していることから「八相の庭」とも呼ばれ、方丈の東西南北に趣の異なる四庭が配されている。北庭は苔と敷石で市松模様を構成し、サツキや紅葉とのコントラストも美しい。南庭は四神仙島を石で表現した枯山水庭園。西庭はサツキの刈込と葛石を使って市松模様を表現し、東庭は円柱で北斗七星を構成している。2014年には国指定名勝に登録された。

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東福寺の通天橋

通天橋

京都随一の人気紅葉スポット

本堂と開山堂の間に広がる渓谷・洗玉澗に架けられた長さ約27mの橋廊。洗玉澗を渡る苦労から修行僧を救うため、1380年に春屋妙葩が架けたと伝わり、入口には春屋妙葩筆の「通天橋」の扁額が掲げられている。災害により度々倒壊し、現在の橋は1959年に再建されたもの。秋には真っ赤に染まる洗玉澗が眼下を埋め尽し、黄金色に染まる珍しい三つ葉楓は、開山円爾が宋から伝えた唐楓といわれている。

京都フリー写真素材

東福寺の常楽庵(開山堂)

常楽庵(開山堂)

2つの対照的な庭園が見事に調和

常楽庵は、開山円爾を祀る開山堂(重文)を中心とした一帯を指す。開山堂は2階建の楼閣で、上層は「伝衣閣」と呼ばれ、金閣銀閣などと並ぶ「京の五閣」の一つ。参道を挟んで東西に配された2つの庭園は江戸中期の名庭。東側は緑が美しい池泉庭園で、サツキの季節は特に華やか。西側は禅寺らしいシンプルな枯山水庭園で、市松模様の砂紋が描かれている。普門院(重文)の縁側からは、2つの庭園が見事に調和する景色を楽しめる。

東福寺の東司

東司

日本最古のトイレの遺構

禅宗式の便所のことで、室町時代前期に建てられたもの(重文)。多くの修行僧が一斉に用を足すことから百雪隠とも呼ばれ、内部は中央通路を挟んで左右両側に円筒の壺が埋められている。禅僧は用便も修業であり、東司へ行くにも厳しい作法が定められていた。内部は非公開だが、窓から中を見ることができる。

東福寺の偃月橋

偃月橋

桃山時代の木造橋廊

境内を横切る三ノ橋川の上流に架けられた橋廊(重文)。1603年の建築で日本百名橋のひとつ。橋を渡ると塔頭龍吟庵即宗院があり、豊臣秀吉の妻・ねねが龍吟庵を参拝するために造られた。東福寺の渓谷には、上流から偃月橋・通天橋・臥雲橋の3つの橋が架けられており、これらは「東福寺三名橋」と呼ばれている。

東福寺の季節の花の見頃

5月下旬~6月上旬

東福寺のサツキ

サツキ

八相の庭・西庭では市松模様に仕立てられており、北庭では苔とのコントラストが美しい。常楽庵の庭園では華やかなピンクの花と枯山水庭園の調和が見事。

11月中旬~12月上旬

東福寺の紅葉

紅葉

約2,000本のカエデが色づく京都随一の名所。特に通天橋から望む渓谷・洗玉澗は見事で、眼下を埋め尽くす紅葉は「錦の雲海」とも呼ばれる。

Photo by tigerlily0…

東福寺のピックアップポイント

新緑遊行特別公開

清々しい風に揺れる青もみじ

新緑の季節に行われる青もみじの特別拝観。国宝の三門や通常非公開の文化財も公開され、秋とは違った趣を楽しめる。

期間:例年4月下旬~5月上旬頃
料金:三門800円、通天橋400円、方丈(本坊庭園)400円
詳細:公式HP

東福寺の新緑遊行特別公開

塔頭寺院

個性的な穴場スポットが目白押し

境内に25ある塔頭のいくつかは拝観可能で、中でも重森三玲の名庭園や紅葉が楽しめる光明院龍吟庵、坐禅で有名な勝林寺は人気のスポット。他にも、桔梗の名所・天得院、不動明王坐像の同聚院、心静かに抹茶を味わえる一華院など、穴場も数多くあるので見逃さないようにしたい。

東福寺の塔頭寺院

東福寺の基本情報

アクセスJR奈良線「東福寺駅」から徒歩15分
京阪電気鉄道本線「東福寺駅」から徒歩15分
住所〒605-0981 京都府京都市東山区本町15-778
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-561-0087
定休日▼ 無休
拝観時間【4月~10月末】9:00~16:30(最終終了16:00)
【11月~12月初旬】8:30~16:30(最終終了16:00)
【12月初旬~3月末】9:00~16:00(最終終了15:30)
拝観料境内無料
【通天橋・開山堂】大人400円、小中学生300円
【本坊庭園】大人400円、小中学生300円
所要時間(目安)50分程度
クレジットカード
駐車場あり(30台 ※無料、紅葉の期間の10月下旬~12月上旬は駐車不可)
ホームページ東福寺公式HP
東福寺(Wikipedia)
東福寺(境内地図)
備考

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