まんぷくじ
萬福寺
(宇治)
中国の禅宗文化が息づく寺院
萬福寺は、中国の僧・隠元隆琦が創建した黄檗宗の大本山。境内の伽藍建築や文化は全て中国の明朝様式となっているほか、中国仏師作の様々な仏像や、唐音で読まれるお経「梵唄」など、日本の寺院とは異なる独特の雰囲気が漂う。また、木魚の原型といわれる「開梆」や、中国風精進料理「普茶料理」など、様々な中国の禅宗文化に触れることが出来る。
インゲンマメの由来といわれる僧が創建
萬福寺は、中国・福建省にある萬福寺の住職であった隠元隆琦が創建した禅宗寺院。隠元は日本でも高名な僧であり、1654年に招請を受けて来日すると、徳川家綱や後水尾天皇からの崇敬を得た。その後寺地を賜り、1661年に中国の自坊と同じ寺名の萬福寺を創建する。隠元は様々な中国文化を日本へ伝えており、隠元の名に由来するインゲンマメをはじめ、タケノコやスイカ、レンコンなどの食文化をもたらしたといわれている。