まつのおたいしゃ
松尾大社
(桂離宮・鈴虫寺周辺)
現代庭園の傑作と評される3つの庭園
松尾大社は、京都で最も古い神社のひとつ。境内には多彩な見所があり、中でも昭和の名作庭家・重森三玲の遺作である松風苑三庭で知られている。松風苑は3つの庭園で構成され、200余りの巨大な青石を大胆に使い、古代・平安・鎌倉時代の異なる趣を楽しめる。また、関西随一のヤマブキの名所としても知られ、珍しいライトアップも行われる。その他、全国でもほとんど例のない松尾造の本殿や、日本最古級の神像彫刻など貴重な文化財も見所で、4月の松尾祭では有名な船渡御が行われる。
酒の神として信仰される古社
松尾大社は、701年に創建された神社。祭神の大山咋神は創建以前から背後の松尾山の磐座に祀られていたと伝わり、秦忌寸都理が秦氏の氏神として勧請し、社殿を建立したのが起源とされる。秦氏が酒造を得意としたことから酒の神として厚く信仰され、境内には酒造業者から奉納された酒樽が並ぶ神輿庫や、酒樽に矢を射て吉兆を占う「樽うらない」などもある。また、神域である松尾山から流れる霊亀の滝や霊泉・亀の井といったパワースポットもあり、入山して磐座を拝することもできる。