やましなじぞう とくりんあん
山科地蔵 徳林庵
(醍醐)
古くから地元の人に信仰された地蔵
山科地蔵は、都の守護や庶民の幸福を願った後白河天皇の命により、1157年に安置された地蔵菩薩像。この像は、852年に小野篁が作った6体の地蔵菩薩のうちの一体で、6体それぞれが都の主要街道入口に分置されており、毎年8月にはこの6体の地蔵を巡拝する「六地蔵めぐり」が行われる。
琵琶の名手として知られる親王を偲ぶ
徳林庵は、1550年に南禅寺260世住職・雲英が、自身の祖先である人康親王を弔うために創建した臨済宗南禅寺派の寺院。元々は今よりも北東にあり、1706年頃から地元住民の願いで山科地蔵の管理をしていた。明治時代の廃仏毀釈で無住の寺となるが、その後1889年に現在地へ移築された。境内には琵琶の名手である人康親王と蝉丸の供養塔などが残されている。
◆◆Attention◆◆
地蔵堂の内部を拝観したい場合や、御札や朱印拝受などを求める場合は電話予約が必要。