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三千院 三千院 三千院

さんぜんいん

三千院

(大原)

厳かな空気が漂う山里の花寺

三千院は、大原を代表する格式高い門跡寺院井上靖が「東洋の宝石箱」と称した有清園と聚碧園で知られ、特に有清園はビロードのような一面の苔と杉木立が独特の風情を感じさせる名庭。四季折々の自然も魅力のひとつで、春は桜やシャクナゲ、夏はアジサイや苔、秋はシュウカイドウや紅葉、冬は雪景色など、厳かな境内を多彩に彩る。その他にも、国宝の阿弥陀三尊像やユーモラスなわらべ地蔵、極楽浄土を描いた天井画の復元など、数多くの見所がある。

格式高い天台宗三門跡の一つ

三千院は、最澄延暦年間に建立した比叡山の円融房が起源。1118年に最雲法親王が入寺したことで門跡寺院となり、妙法院・青蓮院とともに天台宗三門跡の一つに数えられている。創建以来、度重なる移転と改名を繰り返しており、1871年にこの地に移され三千院となった。寺名の三千院は、以前の呼称である梶井門跡にあった仏堂・一念三千院に由来している。

◆◆Attention◆◆

※紅葉シーズンはバスが渋滞するため、京都市営地下鉄烏丸線「国際会館駅」からバスで行くルートがおすすめ(アクセス詳細

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三千院の主な見所

境内地図

三千院の宸殿

宸殿

宮中伝統の法要を今に伝える道場

1926年に建てられた京都御所紫宸殿を模した建物。堂内正面には最澄作の秘仏の本尊・薬師瑠璃光如来、西の間には鎌倉時代作の救世観音半跏像(重文)などが祀られている。また、毎年5月30日には声明雅楽で有名な法要・御懴法講が行われる。御懴法講は後白河法皇の頃に始められた宮中伝統の法要で、三千院の最も重要な法要となっている。

三千院

三千院の往生極楽院

往生極楽院

極楽浄土の神々しい空間

986年に源信が建立したとされる堂(重文)。間口3間・奥行き4間の小さな建物で、1148年作の阿弥陀三尊坐像(国宝)を祀っている。脇侍の観音菩薩坐像と勢至菩薩坐像は、膝を少し開いて上半身が前屈みの「大和坐り」という珍しい姿をしている。堂内は船底天井になっており、天井と壁には金胎曼荼羅・二十五菩薩・飛天雲中供養菩薩・宝相華などの極彩色の絵が描かれ、極楽浄土を表現している。

Ken Box

三千院の有清園(瑠璃光庭)

有清園(瑠璃光庭)

ビロードのような苔の庭園

宸殿から往生極楽院一帯に広がる池泉回遊式庭園。一面の苔と杉木立が独特の風情を醸し出し、宸殿から園内に佇む往生極楽院を望む景色は、三千院の定番風景となっている。苔の中には埋もれるように「わらべ地蔵」が佇み、寝転んで頬杖をついたり、仲良く寄り添ったりとさまざまな仕草が見られる。また、弁天池には触れると福寿延命のご利益があるとされる「金色水」が注がれている。

Matteo Sta…

三千院の聚碧園

聚碧園

縁側から望む絵画のような風景

客殿前に広がる池泉鑑賞式庭園。金森宗和の作庭で、小さな滝流れや二段の池、築山などからなる優美な庭園となっている。
縁側に座ってゆっくり眺めることができ、特等席では抹茶と茶菓子が味わえる(500円)。

三千院の朱雀門

朱雀門

閉ざされた往生極楽院の正門

往生極楽院の南側にある朱塗りの小さな門。江戸時代に再建されたもので、その昔、往生極楽院を本堂としていた頃の正門にあたる。外側は来迎院や音無の滝への参道になっており、晩秋は散り紅葉が美しい穴場となっている。

三千院の円融蔵

円融蔵

極楽浄土の天井画を復元

2006年に建てられた重要文化財の収蔵・展示施設。展示室では、仏像や襖絵、絵巻、屏風などさまざまな寺宝が常設展示されている。天井には往生極楽院の船底天井を原寸大に設え、極楽浄土を描いた天井画が創建当時の極彩色で復元されている。

三千院の季節の花の見頃

4月中旬~4月下旬

三千院の桜

ソメイヨシノやヤマザクラなど約300本が境内を彩る。特に金色不動堂周辺のシダレザクラは見事で、年によってはシャクナゲとの華やかな共演が楽しめる。

4月中旬~4月下旬

三千院のヤマブキ

ヤマブキ

門前や境内の所々で見られる。一重と八重があり、鮮やかな黄色の花が周囲に彩りを添えている。

4月下旬~5月上旬

三千院のシャクナゲ

シャクナゲ

境内一円を彩る京都有数の名所。中でも、苔や新緑の中で美しく咲き誇る有清園の花は見事で、聚碧園では優美な彩りを縁側に座って楽しめる。

6月中旬~7月上旬

三千院のアジサイ

アジサイ

紫陽花苑に約3,000株が咲き誇る。山里の林にしっとり花が咲く落ち着いた雰囲気で、ベンチや休憩所が設けられた苑内をのんびり散策できる。

Photo by merec0 - f…

8月下旬~9月下旬

三千院のシュウカイドウ

シュウカイドウ

聚碧園で見事な群生が見られる。参道にも咲いており、鮮やかなブルーのツユクサとのコントラストが美しい。

11月中旬~11月下旬

三千院の紅葉

紅葉

境内一円で落ち着いた紅葉が楽しめる。宸殿からは、有清園の苔や杉木立、こけら葺の往生極楽院を見事に彩る定番の風景が楽しめる。

三千院のピックアップポイント

写経

初心者向けの手軽な体験

七佛通戒偈」という16文字の写経ができる。写経部屋への出入りは自由で、5分~10分程度のため初心者におすすめ。本格的な般若心経の写経もある(90分程度)。

日程:毎日(予約不要)
料金:無料(般若心経の写経は1,000円)

抹茶

聚碧園を望む特等席で贅沢な時間を

客殿の縁側で聚碧園を眺めながら抹茶を味わえる。ただし、隣接する宝泉院と実光院は拝観すると抹茶と茶菓子が付くため、併せて回る場合は注意したい。

料金:500円(茶菓子付き)
※法要等で提供できない場合があるため要確認

幸せを呼ぶ 初午大根焚き

アツアツの大根が体に染み渡る

大根を大鍋で炊き上げて参拝者に振る舞う行事。無病息災や開運招福を祈願する行事で、特別祈祷した大原産の有機大根が使用される。

日程:2月の初午を中心に数日間
時間:8:30~16:30
料金:無料(要拝観料)
詳細:公式HP

三千院の基本情報

アクセス京都駅から京都バス「17系統」乗車約65分、「大原」下車徒歩10分
※紅葉シーズンはバスが渋滞するため、京都市営地下鉄烏丸線「国際会館駅」からバスで行くルートがおすすめ(アクセス詳細
住所〒601-1242 京都府京都市左京区大原来迎院町540
地図 境内地図を見る  大きな地図を見る  周辺のスポットを探す
電話番号075-744-2531
定休日▼ 無休
拝観時間【3月~10月】9:00~17:30(最終受付17:00)
【11月】8:30~17:30(最終受付17:00)
【12月~2月】9:00~16:30(最終受付16:00)
拝観料大人700円、中・高校生400円、小学生150円
所要時間(目安)45分程度
予約
クレジットカード
駐車場なし
ホームページ三千院公式HP
三千院(Wikipedia)
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