こうさんじ
高山寺
(高雄)
鳥獣人物戯画で知られる文化財の宝庫
高山寺は、奈良時代創建と伝わる世界遺産の古刹。国の史跡に指定されている境内には、兎や蛙のユニークな姿で有名な「鳥獣人物戯画」や、鎌倉時代に建てられた「石水院」などの8点の国宝をはじめ、絵画、典籍、文書など1万点余りにも及ぶ文化財を有する。三尾の栂尾に位置するこの寺は、高尾の神護寺・槙尾の西明寺とともに古来より紅葉名所として知られ、中でも石水院からの景色や表参道の散り紅葉は見応えがある。
寺を再興した高僧ゆかりの品が残る
高山寺は、奈良時代に光仁天皇の勅願で建立されたと伝わる、真言宗系単立寺院。平安時代には神護寺の別院として管理され、その後1206年に後鳥羽天皇より寺域を賜った明恵が、高山寺と名付けて再興した。境内には明恵上人樹上坐禅像(国宝)や、木造狗児像(重文)、栄西から贈られた茶の種を植えた現存日本最古の茶畑など、明恵ゆかりの品々も数多く残されている。
◆◆Attention◆◆
開山堂や金堂への道のりは石段が続くため、歩きやすい靴が望ましい。