高山寺

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石水院

境内に残る明恵ゆかりの遺構

鎌倉時代に建てられた、後鳥羽天皇の学問所と伝わる建物（国宝）。明恵の住房跡ともいわれている。外観は住宅風だが、本来は経蔵として造られた建物を改造したものと見られる。元々は金堂の石段の上に建っていたが、1889年に現在地に移築された。廂の間には、明恵が敬愛していた善財童子の像が置かれている。また、国宝「鳥獣人物戯画」の複製や、明恵が愛玩したと伝わる「木彫りの狗児」（重文）も展示されている。

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鳥獣人物戯画

動物たちが織りなすユーモラスな絵

高山寺が所有する国宝「鳥獣人物戯画」の複製。甲乙丙丁の4巻から成る絵巻で、甲・乙巻は平安末期、丙・丁巻は鎌倉時代作と推定される。作者は鳥羽僧正覚猷などの名前が上げられているが確証はなく、作者未詳となっている。甲巻は兎、蛙、猿などの動物を擬人化したもので、4巻の中で最も有名。動物を人のように描いた姿は、日本の漫画のルーツとも言われている。

茶畑

宇治茶のルーツと言われる茶の発祥地

現存する日本最古の茶畑で、ここで摘まれる茶は「栂尾茶」と呼ばれる。鎌倉時代に栄西が宋から持ち帰った茶の実を明恵がこの場で育て、修行時の眠気覚ましに衆僧と飲んでいたと伝わる。明恵の没後も栽培が続けられ、その後宇治などに広まった。室町時代に盛んに行われた闘茶では、栂尾茶を最高級の「本茶」、その他の茶を「非茶」と呼んだ。現在でも5月中旬に茶摘みを行い、5月下旬から数量限定で販売されている。