せきざんぜんいん
赤山禅院
(一乗寺・修学院)
独特の宗教文化が残る紅葉の名所
赤山禅院は、888年頃に創建された天台宗の寺院。京都御所の鬼門守護の役割を果たす寺院で、現在も方除けの寺院として広く信仰を集めている。境内入口には鳥居が建っているほか、本尊には赤山大明神という神を祀るなど、随所に神仏習合という日本ならではの宗教観が感じられる。また、古来より「もみじ寺」と呼ばれる紅葉の名所であり、特に約100mの参道をアーチのように覆う色とりどりの紅葉は見事。
大阿闍梨が代々住職を務める寺院
赤山禅院は、安慧によって建立された比叡山延暦寺の塔頭寺院。安慧が師・円仁の遺命に従って創建したと伝わるが、創建年以前に安慧が没している記録があるため詳細は不明。天台宗の千日回峰行とも縁があり、そのうちの100日間、比叡山から雲母坂を登降して赤山大明神に花を供する「赤山苦行」と称する修行がある。赤山禅院では千日回峰行を満行した大阿闍梨が住職を務めており、数々の加持や祈祷を行っている。