そうけんいん
総見院
(西陣)
織田信長の供養が行われた寺院
総見院は、1583年に豊臣秀吉が創建した大徳寺の塔頭寺院。春と秋のみ特別公開される境内は、織田信長の葬儀が行われた場所として知られ、信長とその一族の供養塔や、晩年の信長の姿を精巧に彫り写したという木造織田信長坐像(重文)を拝観できる。秀吉が千利休から譲り受けた侘助椿をはじめ、堀秀政が寄進した梵鐘(重文)や加藤清正が朝鮮から持ち帰った石を使った井戸など、戦国武将縁の品々も見所。
境内には戦国時代の建造物も残る
総見院は、豊臣秀吉が織田信長の塔所を黄梅院に建立する際、「主君の塔所としては小さ過ぎる」という理由から新たに創建した寺院。信長の追悼茶会「大徳寺大茶会」では本堂で秀吉が茶を立てたという記録が残されている。境内のほとんどの建物を明治時代の廃仏毀釈で失ったが、正門や土塀(共に重文)など創建当時から残る建造物も拝観できる。